7月の京都は一カ月間お祭りだ。言わずもがな祇園祭。
特に7月15,16日の2日間は宵々山、宵山、とクリスマスのイブ、イブイブみたいな感じで地元の高校生中学生には一大イベントだ。
かく言う僕もその一人で、ここで上手くいったカップルは8月の16日に大文字の送り火を鴨川で見ることになるのが黄金パターン。
送り火をカップルで見る為にもここで勝負を決めたい若人としては宵山の夜に誰を誘うかが勝負の一手なのだが。
去年、今年はそうはいかなかったようだ。
祇園祭は元々が疫病退散の祭事で、コレラ、天然痘等数々の疫病と人との闘いの歴史でもある。
現在のコロナ疫もその歴史の一幕として語られるのでしょう。
さて、今年の祇園祭。通常なら17日に行われる山鉾巡行は中止だが歴史の継承の為にいくつかの鉾、山が2年振りに京都の街中に現れた。
人が密になるのを止める報道がなされているので、買い物のついでや深夜の人気のないタイミングを狙って写真を撮ってみた。

これはまさにこの真正面にあるラーメン屋さんでご飯を食べてたら始まった光景。
7月12日。
タンメンを食べながら鉾が組まれるのを見るとは思ってなかったです。
ご年配方の指示で若手が鉾を組む。釘は使いません。

この上の一枚と下の二枚は13日。
この日はこのお向かいの洋食屋さんでランチを食べてたんだけど(笑)
そしたらちょっとだけ移動するぞってことになって、巡行しない月鉾をちょっとだけ動かすシーンに遭遇。
下の画像がまさにその直後です。
月鉾も骨格が組みあがってきてますね。


続けて、深夜の鉾をパシャリ。
下は続けて月鉾。

下の二枚は函谷鉾。
金色の屋根に朱色が映えます。
この場所は京都のビジネス街のど真ん中、四条烏丸なんですがこの鉾が立つと一気に街の様相が変わる存在感です。

下からのアングルが個人的に好き。
雄大でカッコイイですよね!

この下は長刀鉾。
こちらもぼくの好きな下からのアングルでどうぞ。
まだ骨格だけですが、アーケード街の屋根を超えるこの高さです。

ここから下が14日撮影。
上と同じ長刀鉾ですが、タペストリーが巻かれ赤い生地に金の装飾がキレイです。
よく見ると龍が描かれているのが解ります。

下は鶏鉾。
こちらのタペストリーには大きな船に人種を超えた人々が語らう様子が描かれています。
提灯に見えるパールトーンは芸舞妓さん達お着物商売の方には必須の着物撥水加工。
ちなみに、この鉾があるのは大手呉服屋さんの真正面。まさに完璧なコラボです。

別アングルの函谷鉾。こちらは夜に撮影。
深夜遅くは車通りも少ない。
日中は鉾町の人達がわらわらといるが、深夜深くともなると警備のおじさんがいるだけ。
真っ暗な中に突然浮かび上がる山や鉾は、解っていても時々ビックリします。
大型の鉾と違って山はまさに住宅街の街角にあるのでこの時期の京都はあちこちが通行止めになります。
余談ですが、ぼくの住んでいる場所も目と鼻の先に山が建つので、この時期はゴミ出しが随分遠くなってちょっと大変だったりします。(笑)

ここからは15日撮影。通常なら歩行者天国になって浴衣の人が練り歩き、屋台が立ち並びます。
来年こそはそうなるのを祈ります。
下の一枚は月鉾からの函谷鉾、遠くに長刀鉾。
やはり京都の夏はこれがないと。

長刀鉾を真正面から。
来年はお稚児さんを乗せて巡行できると信じます。

京都の7月を彩る一大イベント。
過去、やはり疫病や何度かの戦争で中止になったこともありますが京町衆の粘り強さにより続くこと約1200年といわれています。
来年こそは。
必ず。
叶わなくともまたその次の年には。
必ず。必ず。