昨年に引き続き今年もどうなるかと思っていたんだけど、無事開催されることとなった「京都五花街合同公演」。
通称「五花街」に行ってきました。場所は祇園四条のど真ん中、南座です。

今年は6月26,27日の二日間で一日二回公演。ぼくが行ったのは27日の二回目だから千秋楽。
切符を持って中に。
入るなり知り合いの芸舞妓さん、お茶屋の女将さん、お客様達に会うからご挨拶だらけ。
周りを見ても同じような光景で、まあそういうもんですよね。
さてさて会場に入る前に右手に真っすぐ行くと地下に降りる階段がある。
ここにロッカーがあるので手荷物を預けたい方はこちらにどうぞ。100円いります(笑)
馴染みの芸妓さんと一緒に会場に入りながら喋ってると中はさらにお着物の方々であふれかえっていました。
開園前は写真OKとのことだったので、ここで一枚。

立派です。
圧倒される荘厳さ。
相変わらずのご挨拶合戦を眺めながら、時々参加しながら着席。
僕は通路側だったのでお隣が片側だけ。で、やっぱり知り合いの方でしかも有名なお三味線のお家元。
気さくな方だったので近況を話しながら待っていると開演となりました。
舞台の右手に地方さん達。お三味線と唄。
立ち方の姐さん達も登場。いきなりちょこちょこと来店してくれる姐さんの出番だったので注目!
うん。さすがの美しさ。季節に合わせた演目で蛍を捕まえる所作が可愛い。
演目は5つある京都の花街。この年は祇園甲部、宮川町、祇園東、上七軒、先斗町の順番で公演。
最後に5つの街の舞妓さんが5×4で総勢20名登場となるわけだ。
祇園甲部さんが終わったら数分の舞台変換の時間があり宮川町さんが始まった。
地方さんも立ち方さんも知り合いの方が多い。
なにより今回はお三味線のキレが抜群だった気がする!
ま、素人なんだけど。なんとなくね。
そんなこんなでお次の祇園東さんも終わったところで15分程の休憩時間が設けられる。
お隣のお三味線の師匠は休憩の度に野球中継の阪神タイガースがどうなったかご友人と喋ってたりと高尚な会といはいえ会場の雰囲気はそこまでガチガチの感じじゃないのが有難い。
ぼくは休憩時間にちょっとお手洗いでも、と思い立ち上がったんだけどお世話になっている女将さんに「とらやさんのカフェに行かへん?」
と誘われて。え?とらやのカフェ?って思ってたら本当にありました!どうやら最近できたようで、会場をさっきのロッカーと逆の左側に行き売店とトイレを過ぎたとこにあります。

アイスコーヒーをごちそうになったのは嬉しかったんだけど、その女将さんが連れてきた舞妓さんにカキ氷をススメてたから、いや流石にカキ氷を食べる時間はないんじゃあと思ってたら。
カキ氷が来た瞬間に会場のスタッフの方がカフェにあと5分で開演でーすと告げてきた。
ほら!ほら!流石にカキ氷は無理ですよおと思ってたら舞妓さんサクッと3分で食べちゃうという珍事。
しかもぜんぜん焦った感じがないのがまた凄い。
舞妓さんて本当に凄いもんなんだと関心して会場に戻る。
大きい姐さんが一人でスルスルと舞う演目が終わると会場のタレ幕がストライプ模様のものに急に変化。
あれってなんなんですか?と隣のお三味線のお家元に聞いたら「次の演目は歌舞伎を元としたものをやるから幕もそれに合わせたんや」とのこと。
なるほどねー。幕一つでもちゃんとしてるんですねー。勉強になります。
その先斗町さんの演目が終わって舞妓さん達の出番。
ここは毎年定番で、祇園小唄を5つの花街がそれぞれの流派でくるくると周って舞う。
各町ごとのカラーが見えて楽しいし、何よりも舞妓さんのお着物はやはりカラフルで美しいのだ。
今年は特に花道も使って会場全体に20名の舞妓さんが散らばるような豪華な演出で終わりとなった。
余談だけど、ぼくは贔屓の舞妓さんがいたのでそっちばっかり見てたら後で知り合いのお客様にめちゃ笑われたのだった。
舞妓さん達がはけるとすぐに今まで登場した立ち方の姐さん達が全員舞台に登場して会場に向かって礼をして終演となる。
今年も豪華な顔ぶれでした。
ちなみにこの会のパンフレットは有料。会場表で買える。
この日の演目や各芸舞妓さんを紹介するだけではなく、各町の成り立ちや紋の説明なんかも書いてあるのでぜひおススメ。難解な日本舞踊に馴染みのない方(僕もそうなんですが)もこれを先に見ておくと充分理解できる。

日本文化の粋の一つです。
毎年すぐにチケットも売り切れちゃうししかもなかなか高額なのですが、やはりこの5つの町を全て一所でみれる豪華さを思うとお金には代えがたい体験ができます。ぜひどうぞ。
https://www.ookinizaidan.com/event/